早く痩せたい!産後ダイエットはいつまでが勝負?スケジュールも紹介

「産後、一日も早く痩せたい!」
「妊娠出産で変わった体型を早く戻したい」
「産後ダイエットを効果的にすすめたい」

およそ10カ月の妊娠期間を経て、無事出産したと思ったら「思ったほど体重が戻らない・・・」。そんなお悩みをお持ちではないでしょうか?

インターネット上には「産後ダイエットは6カ月までが勝負!」なんて情報もあり、慣れない育児をしながらダイエットをがんばっているママも多いことでしょう。
でも実は、出産によって身体が受けるダメージは、全治2カ月のケガと同等だと言われています。そんな身体で慣れない育児をしながら、食事制限や運動をするのはとても大変です。

ここだけの話、筆者も2人目の産後にムリなダイエットをして、心と体が弱ってしまった経験があります。産後に起こる心身の変化や、生活リズムに合わせた方法で取り組むことで、ムリなく産後ダイエットを進めていくことができるんです。
本記事では

  • 産後ダイエットはいつまでが勝負?
  • 産後ダイエットの効果的なスケジュールと注意点

について解説します。

今まさに産後ダイエット中のママさん、これから妊娠・出産を控えているママさんも、ぜひ参考にしてください。

目次

産後ダイエットはいつまでが勝負?

結論から言うと、産後ダイエットはいつまでが勝負!というものは、実はありません。

インターネットでは「産後ダイエットは6カ月までが勝負!」なんて情報も見かけますが、これは産後6カ月までに身体の状態が元に戻ろうとするため「産後6カ月までが戻りやすいですよ」ということです。

しかし冒頭でもお伝えしたように、出産による身体のダメージは全治2カ月のケガと同じと言われています。もしあなたが全治2カ月のケガをしたとして、ケガが治る前にいきなりジョギングをするでしょうか?おそらくしませんよね。まずは痛みが落ち着くまで待って、そのあと少しずつリハビリを進めていくはずです。

産後ダイエットも同じ。まずは身体の回復を待って、少しずつダイエットに意識を向けていくことが大切です。

また産後は身体だけでなく、心の状態にも変化が見られます。

女性ホルモンにはエストロゲン・プロゲステロンという2種類があります。これらのホルモンは妊娠を継続させるため、出産まで分泌量が増えますが、出産が終わると急激に減少。産後1週間頃にはほぼ0となります。

月経でもホルモンバランスが崩れ、イライラしたり悲しくなったりすることが ありますが、産後は月経の約100倍もホルモン量が変化します。時に気持ちの 揺れが激しくなったり、涙が止まらなくなることがあります。 また、妊娠中の体の変化や出産時の体のダメージを回復しつつ、子育てを開始 することになります。 産後の生活は、赤ちゃんを中心とした生活に一変します。 産後のこころとからだの変化に加え、赤ちゃんを守るための緊張や睡眠不足から 気分が不安定になることがあります。

文京区

ホルモンバランスの変化に加え、慣れない赤ちゃんのお世話を24時間することで、疲労も蓄積していきます。
つまり「産後ダイエットはいつまでが勝負なのか」を考えるよりも、こういった産後の心と身体の状態を整えることが大切なのです。

産後ダイエットは6カ月以降でも問題ない

前述したように、産後6カ月までは身体の状態が元に戻ろうとするため、自然な経過で体型や体重が戻りやすい時期といえます。

しかしこの期間に食事制限やムリな運動をすると、心身のバランスが崩れ、食欲や自律神経バランスが乱れやすくなります。

食欲や自律神経のバランスが乱れると、消費カロリーよりも摂取カロリーのほうが多いという状態になるため、どんなにがんばっても痩せることはできません。産後、一日でも早く痩せたいのであれば、

  • 産後6カ月までは身体を休める
  • 産後に起こる心と身体の状態に合わせてダイエットをする

という2点が大切になります。
では次から、産後ダイエットの効果的なスケジュールと注意点を紹介します。

産後ダイエットの効果的なスケジュールと注意点

産後ダイエットの効果的なスケジュールと注意点については、次のとおりです。

  • 産褥期が終わってから始める
  • 身体の回復に合わせた運動をする
  • 食事制限はしない
  • 休息を優先する

ダイエットというと「制限する」「がんばる」といったイメージをお持ちの方もいるかもしれません。産後ダイエットにおいては休息が最優先だと覚えておいてください。

産後ダイエットは産褥期が終わってから始める

産後ダイエットをいつから始めたら良いかというと、産後8週間以降です。

産後6~8週間は『産褥期(さんじょくき)』と呼ばれ、産後の身体がもっとも回復する期間です。労働基準法では産後6週間の就労を禁止されています。

使用者は、産後八週間を経過しない女性を就業させてはならない。ただし、産後六週間を経過した女性が請求した場合において、その者について医師が支障がないと認めた業務に就かせることは、差し支えない。

法令検索 労働基準法

法律で禁止されているほど、特に産後6~8週間は身体を休めなければならない期間である、といえます。

この産褥期と呼ばれる期間はダイエットのことは考えず、心身の回復に努めましょう。
具体的には

  • 食事、トイレ、お風呂以外は寝て過ごす
  • スマホやテレビの長時間使用は控える
  • 家族に頼れる場合は家事、炊事、育児をお願いする
  • 産後ヘルパーなどサポート機関を活用する

など、身体を休めることを最優先にしてください。

「産後の無理は一生祟る」という言葉もあるように、産後すぐの期間にムリをすると、下記のようにいろいろな影響が出る可能性があります。

  • 傷の治りが悪くなる
  • 子宮脱や直腸脱、尿漏れが起こる
  • メンタルの不調(産後うつ)

産後ダイエットを考えるのは、産褥期と言われる産後6~8週間が経過してからにしましょう。

運動は身体の回復に合わせて

産褥期を終えたからといって、いきなり激しい運動をするのはおすすめできません。

ママの身体は約10カ月の妊娠期間で、少しずつ子宮が大きくなり、それに伴って骨盤も開いていきます。骨盤内の関節やじん帯がゆるむ、お腹の筋肉が左右に離れるなど、出産にむけて長い時間をかけて身体が変化しています。

妊娠中に変化した身体が、出産後すぐに戻るのかというと、そうではありません。完全に元の状態に戻るまでには、およそ1年かかると言われています。

そのため運動をする時には、身体の回復に合わせて少しずつ強度を高くしていくことが望ましいです。

具体的な運動スケジュールは以下のとおりです。

  • 産後2ヶ月:ストレッチや骨盤底筋体操(注1)など、身体を整える運動
  • 産後3~4カ月:軽い散歩やインナーマッスル(注2)を使う運動
  • 産後5カ月以降:身体の状態に合わせて少しずつ強度をあげていく

(注1)

出典元:Panasonic

(注2)

出典元:自主トレばんく

ただし何度もお伝えしているように、産後は心身の状態が不安定なうえ、24時間慣れない育児をしなければならないという、とても大変な状況です。

自分の心と身体の状態をよく観察し、しっかりと休息を取ることが大切です。

産後ダイエットで食事制限はNG

産後にかぎらず、ダイエットといえば食事制限というイメージをお持ちの方もいるかもしれません。

しかし産後ダイエットにおいて、食事量を減らすのはやめましょう。

母乳育児のママの場合、非妊時よりも+350kcalの摂取カロリーが推奨されています。

出典元:厚生労働省 日本人の食事摂取基準2020年版

350kcalの食事というと

  • お茶碗1.5杯(230g)のご飯
  • 6枚切り食パン2.5枚
  • かけうどん1.3杯
  • 焼き芋1本弱(250g)
  • バナナ4本
  • 牛乳3杯(600ml)

といった感じです。通常の食事を摂り、さらにご飯を2回お代わりしても大丈夫、ということになりますね。

ただここで注意してほしいのは、お菓子や甘いドリンクなどは少量でもカロリーオーバーになるうえ、脂質が高く痩せにくくなるということです。カロリーの目安は以下のとおり。

  • ケーキ1ピース:350~500kcal
  • 板チョコ1枚(50g):300kcal
  • パンケーキ1枚:300kcal
  • カフェの甘いドリンク1杯:300~600kcal

ドリンクは特に、カロリーのわりには満腹感が得られにくいため、カロリーの過剰摂取につながりやすいです。

一方、ミルク育児のママの場合はというと、350kcal多めに摂取する必要はありません。ただし赤ちゃんの抱っこやお風呂、寝かしつけなど、育児だけでもかなりのカロリーを消費すると言われています。

すでに紹介した、日本人の食事摂取基準によると、18~49歳女性で活動量が少ない場合でも、1700kcalの摂取カロリーが必要です。

ただしここで、気を付けたいポイントがあります。それは食事のバランス。

産後は赤ちゃんのお世話で忙しく、食事を作るのも食べるのもままならない・・・そんな方も多いのではないでしょうか。

手軽に食べられる菓子パンや麺類、おにぎりだけ、といった食事が続くと、栄養バランスが偏り、母乳が出にくくなったり、心身の回復も時間がかかります。

理想は「まごわやさしい」を意識した食事を3食とること。イメージは病院食や学校給食です。

とはいえ、毎食完璧な食事を作って食べることは、産後ママでなくても難しいもの。

手をかけなくても栄養バランスを整える方法は色々ありますよ。

  • 納豆、もずく・めかぶのカップ、缶詰など、すぐに食べられるものを常備
  • 乾物を活用
  • お惣菜や冷凍食品を使う

また、脂肪分の多い食事は乳腺炎の原因にもなりやすいため、注意が必要です。

産後ダイエットは食事を減らすのではなく、バランスの良い食事で必要な栄養を摂ることが大切です。

産後ダイエットの基本は休息優先

産後ダイエットにおける運動、食事について紹介しましたが、産後ダイエットの基本は休息が最優先です。

産後に一日でも早く痩せたい、体型を戻したい、と思う気持ちは痛いほどわかります。ですがムリをすると、心身のバランスを崩してしまいます。

実は筆者自身、産後ダイエットで心身のバランスを崩した一人です。

2017年に娘、2019年に息子を出産したのですが、息子を妊娠している時から、SNSで産後ダイエットについての情報を読み漁っていました。

産後2カ月までは実家で過ごし、自宅に戻ったとき娘はまだ2歳になったばかり。子ども達のお世話をしていたら、気づくと体重は妊娠前に戻っていました。

それでも「娘の妊娠前よりも痩せたい」と思った筆者は、産後4カ月頃から糖質制限を始めることに。息子は完全母乳育児で、夜中も3回ほど授乳していました。そんな中で糖質制限をした私は、イライラして甘い物ばかり食べていました。

まだ2歳の娘に対してささいなことで怒鳴ったり、一人でコンビニに行くとスイーツを何個も買って、家族に隠れて一気食い。食事はカロリーを見ないと不安で食べられず、毎日食べたものをアプリに入力。消費カロリーが少ない日には、子どもが寝たあとに数時間、運動していました。

そんな生活に疲れ、娘にイライラする自分がいやで、産後ダイエットの正しい知識を学んで実践しました。

  • 睡眠を最優先にし、疲れたら横になる
  • 夫に頼ったり、便利家電を活用する
  • 炭水化物中心の食事を摂る

そんな生活を送るうちに、娘に対するイライラも格段に減り、家族と楽しい食卓を囲むことができるようになりました。

ガマンしなくても甘い物を欲することがなくなり、体重や体型が戻ることもありませんでした。

産後ダイエットは「いかに手抜きできるか」にかかっている

産後ダイエットというと、特別な食事や運動を想像する方もいるかもしれません。ですが産後ダイエットにおいて一番大切なことは手抜きすること。

ただでさえ大変な産後のママ。

赤ちゃんの命を守る、自分の命を守る。それ以外のことはとことん手抜きして、心身の回復に努めましょう。

パパが忙しくて完全ワンオペ、実家が遠方で頼れない・・・そんなママには、地方自治体や民間の産後サポートサービスもありますので、利用してみてはいかがでしょうか。

まとめ

産後は、妊娠前と比べて変わってしまった体型を見て「一日でも早く痩せたい」と思う方も多いでしょう。

ですが出産がママの心と身体に与えるダメージはとても大きいもの。さらに慣れない育児に追われ、とても大変な時期であることを理解しておくことが大切です。

そのうえで

  • 心身の回復に合わせた運動
  • バランスの良い食事
  • 頼れる人には頼って手抜きする
  • 休息を最優先にする

といったことを意識していきましょう。

産後1年はあっという間。日々、赤ちゃんの成長を楽しみながら、ムリなく産後ダイエットに取り組んでくださいね。

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この記事を書いた人

元看護師、2児の母。万年ダイエッター歴20年。自身のダイエット経験をもとに、ダイエットにとらわれず、ママが笑顔で過ごせるような情報を発信。食欲コントロールダイエット協会認定講師、まんだらビンゴ®コーチ。

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