「痩せたいのに過食がやめられない!」
「お腹はパンパンなのに食欲が止まらない!これって過食?!」
「過食してしまう自分が嫌いで毎日苦しい…」
このようにお悩みではありませんか?
結論からいうと、過食してしまうのは意思の問題ではなく、ちゃんとした原因があるのでそれを解消すれば過食をやめることも十分可能です。
この記事では、過食してしまう原因から改善方法まで、食欲コントロールダイエット講師として「食欲の観点」から詳しくナビゲートしていきます。
どうしても止められない食欲に悩んでいる人も、過食でしんどい思いをしている人も、ぜひ最後までご覧くださいね。
根本的な原因を見つけて過食から抜け出そう!
痩せたいのに食べても食べても異常な食欲が止まらなくて、そんな自分に嫌気がさしてしまう。
ネットで食欲を抑える方法を調べて、水をたくさん飲んだり野菜を食前に食べてみたり色々試してみたものの、全く効果はナシ。泣
痩せたいのにどうしてもやめられない過食、辛いですよね。
何を隠そう、筆者も気づいたら冷蔵庫や引き出しを隅から隅まで漁って家中のお菓子を食べつくしたり、夜にコンビニに行って菓子パンを大量に買い込んで食べまくっていた時期がありました。
食べている間は気分が良くても、後からこんなに食べてしまった!と自分に自己嫌悪。
その後、2時間も外をランニング…。苦笑
あなたにもこんな経験はありませんか?
実は、過食には根本的な原因があって、体と心に何かしらの負担があったという「サイン」なんです。
痩せたい気持ちもよくわかりますが、過食を止めたいならまずは過食という「サイン」を受け止めて、過食の根本的な原因を解消し心と体を元気にしていくことが大切です。
根本的な原因を解決して、少しずつ過食が良くなっていけば、自然と健康的に痩せることも可能ですよ。
この機会に過食のことを正しく理解して、過食から抜け出しましょう。
過食について理解しよう!
そもそも自分が過食をしているのか、ただ食べ過ぎているだけなのかよくわからない!
このように思う人もいると思うので、まずは過食について知っていきましょう。
過食とは自分の意思でコントロールできずに短時間で多くの食べ物を食べること
過食とは、明らかに通常よりも多い量の食べ物を、自分の意思ではコントロールできずに一定時間内に食べてしまう行動のことです。
過食症(神経性過食症)は、過食による体重増加を防ぐためにダイエットの代償行動(過剰な運動や下剤利用・嘔吐など)を習慣的に行ったり、過食や代償行動が3ヶ月にわたって少なくとも週1回は続くという症状があります。
明らかに低体重で過食してしまう拒食症や、過食はあるけど過食に対する代償行為を行わない過食性障害というものもあります。
〈参考:摂食障害|慶應義塾大学病院 KOMPAS (keio.ac.jp)〉
過食症や拒食症は摂食障害の一つです。
過食症までいかなくても、過食に悩んでいて、過食症の一歩手前まで近づいている人はたくさんいます。
どうしても過食してしまって辛い時は、専門家に頼るとスムーズに解決に向かう場合もあるので、無理をせずに早めに心療内科や精神科の受診を検討しましょう。
過食と食べ過ぎの違いは「食べている時に行動をコントロールできるかどうか」がポイント!
過食と食べ過ぎは似ているようで違っていて、「食べている時に行動をコントロールできるかどうか」がポイントになります。
外食や旅行でいつもより食べ過ぎたり、友人や家族と家でだらだら食べ続けたりするのは「食べ過ぎ」です。
たまにの食べ過ぎは誰でも起こる現象です。
過食は、食べ始めると止まらない・過食スイッチが入ると無心で食べ続けるなどの特徴があり、自分で食行動をコントロールできません。
‘’短時間に大量に食べる(おもに家族のいないときや夜中など)
食べ始めるとやめられない
むちゃ食いしては自分で吐く、あるいは下剤・利尿剤などで排出する
食べすぎたことを後悔して落ち込む‘’
〈 引用:摂食障害|こころの病気について知る|ストレスとこころ|こころもメンテしよう ~若者を支えるメンタルヘルスサイト~|厚生労働省 (mhlw.go.jp) 〉
また、過食をする人は自己評価が体重や体形に過剰に影響するという特徴がある場合もあります。
「痩せていなければ自分に価値はない」「こんなに太ってしまってもうダメだ」など、過食しながらこんなことを考えていませんか?
その体重や体形へのマイナスな気持ちにより、過食につながっている可能性もあります。
痩せたいのに過食してしまう2つの原因
過食してしまう原因は人によって違うので、はっきりコレだ!と断定することは出来ません。
ですが、下記の2つの原因により過食が起こっているパターンが多いので、詳しく解説していきますね。
痩せたいのに過食してしまう原因①過度なダイエットによるエネルギー不足
過度なダイエットにより体に必要なエネルギーが足りなくなると、体が危機を感じて体を守るために食欲を強めます。
つまり、体が危機的状況を脱するために「もっと食べてエネルギーを補ってくれ!」「脂肪を増やしてくれ!」とサインを出すことにより、過食が引き起こされるのです。
過度なダイエットの例とはこんな感じ。
・糖質を減らしている
・カロリー制限をしている
・基礎代謝量(約1000~1200キロカロリー)以下の食事をしている
・過剰な運動を頻繁にしている
・断食を頻繁に繰り返している など
あなたはこのようなダイエットをしていませんか?
また、無理なダイエットをして体脂肪率が20%を下回ると、体が「痩せすぎている!危機的状況だ!」と判断してしまい、食欲を強めて過食につながることも。
もしあなたがダイエットをはじめてから過食がはじまった場合、過度なダイエットによる食べなさすぎ・痩せすぎにより過食が起こっている可能性がありますよ。
痩せたいのに過食してしまう原因②不安やモヤモヤなどの心の問題
過食をしていて無心で食べている間は、何も考えなくても良いので一時的に不安やモヤモヤを忘れることができますよね。
食事をしっかりとっていて痩せすぎていないのに過食がある場合は、無意識に不安やモヤモヤという感情から、一時的に逃れるために過食していると言えます。
過食につながる感情の例
・未来への不安
・過去の後悔、トラウマ
・孤独、疎外感を感じる
・自分に自信がない
・自己主張が苦手
・毎日がつまらない など
あなたはこのような感情を持っていませんか?
冒頭で筆者の体験をお伝えしましたが、過食の原因の一つは「一人暮らしの孤独感」でした。
このように孤独感など心の問題がある場合、食べることで一時的に心の問題を打ち消そうと、過食に至ってしまうのです。
また、体重・体形への強い執着という心の問題と、ダイエットによるエネルギー不足という問題が同時に組み合わさって過食になってしまうケースも非常に多いです。
エネルギー不足も心の問題も、どちらも体にとってはストレスであり、体はストレスから体を守るために過食を起こしてしまっているのです。
さらに、過食が続いていくと脳の「報酬系」が刺激されて幸福感を覚えてしまい、ちょっとしたモヤモヤでも過食を繰り返すようになってしまう可能性があります。
”報酬系とはヒト・動物の脳において、気持ちよい(快感)と感じた時、またはそれが期待できそうと感じた時に活性化される神経回路システムのことです。脳はその「快感」という感覚を条件反射の様に記憶し、また同じ快感が得られる様に同じ行動を繰り返すようになります。”
引用:なぜ、食べるのを止められない? – くにちか内科クリニック
ここまで読んで、どうでしょうか。
あなたの過食の原因は「エネルギー不足」か「心の問題」に当てはまりそうでしたか?
もしどちらかに当てはまったのであれば、過食を良くするためにも当てはまった原因を改善していくことが大切です。
じゃあその原因を改善するにはどうしたらいいの!?って思いますよね。
安心してください。
次から過食の原因を改善する方法を詳しく解説していくので、しっかりと読み込んでみてくださいね。
過食を改善する方法
過食を改善するためには、「過食の根本原因を改善すること」と「過食の悪化要因を改善すること」が重要です。
それぞれ詳しく解説していきます。
過食の根本的な原因を改善する
過食の根本的な原因を解消するポイントを、エネルギー不足の解消と心の問題の解消の2つに分けて解説していきます。
エネルギー不足を解消するポイント4つ
まずは、過食の根本原因の1つである「エネルギー不足」を解消するためのポイントについて解説していきますね。
1.適正な体重・体脂肪率を目指す
もしあなたが今BМI18以下、体脂肪率20%未満で過食が起きているなら、痩せすぎが原因で過食が起きている可能性があります。
痩せすぎていても過食がなく体調も良いなら問題はありませんが、ダイエットで無理やり痩せて過食しているなら、適正な体重・体脂肪率まで戻さないと過食は落ち着きません。
女性はBМI19~22の間・体脂肪率は20%以上の範囲内で、無理な制限がなく体調も良い、自然にキープできる体重を目指していきましょう。
※BMIとは→体重が適正範囲内かどうか確認する基準。
こちらから簡単にBMIをチェックできます。
〈BMIチェックツール | e-ヘルスネット(厚生労働省) (mhlw.go.jp) 〉
2.最低1500キロカロリー以上、食事を満足するまで食べる
女性は最低1500キロカロリーは食事でとるようにしましょう。
国の基準によると、65~74歳女性でも最低1550キロカロリー以上必要としているので、それよりも若い世代で1500キロカロリー未満の食事をしている場合は、明らかに少なすぎと言えます。
<出典:厚生労働省 日本の食事摂取基準 02_各論_1-1_エネルギー_cs6_0116.indd (mhlw.go.jp) >
ただし、体重や活動量が増えると消費カロリーも増えるので、1500キロカロリーとっていたとしてもエネルギー不足になり過食してしまう可能性があります。
1500キロカロリーという数値は、エネルギー不足を解消するために最低限必要なカロリーだということを覚えておいてください。
まずは難しく考えすぎずに、カロリーにこだわりすぎず満足がいくくらいお菓子ではなく「食事」からカロリーをとるようにしてみましょう。
※ここでいう食事とは、ごはんやパンなどの炭水化物、肉や魚などのたんぱく質、野菜や果物を指します。
自炊をできればベストですが、難しければコンビニやスーパーのおにぎりやお惣菜、サラダなどでもOKです。
自分の継続しやすい方法で食事をしっかりとるように意識していきましょう。
3.毎食ごはん茶碗1杯(約150g)以上食べる
ごはんに含まれる糖質は体のメインエネルギーなので、エネルギー不足を改善するためにもしっかり食べましょう。
痩せたいからといって糖質を抜くと過食がおさまりにくくなるので、できるだけ3食欠かさずに食べるようにしてください。
ごはん茶碗1杯(約150g)を3食食べると、一日に必要な糖質の最低ラインの量がとれます。
食パンなら1.5~2枚分、焼きそばや蕎麦などの麺なら1食分は食べるようにしましょう。
もちろん、人によって必要量は違うので、足りないようであれば量にこだわりすぎずに、もっと食べても大丈夫です。
4.栄養バランスを整える
ごはんの量について前述しましたが、食事全体の栄養バランスを整えると、過食もさらに落ち着きやすくなります。
栄養バランスを整えるといっても、細かく計算する必要はありません。
まずは、主食・主菜・副菜・汁物を毎食意識するようにしましょう。
ごはんなどの主食→茶碗1杯分
肉や魚などの主菜→片手のひら一枚分
副菜→煮物やサラダなど
汁物→野菜など具沢山の汁物
完璧じゃなくても良いので、これらをざっくりとでも意識できれば、自然と栄養バランスも整いやすいですよ。
「でもちょっと待って!過食は改善したいけど、食事をいきなり増やすなんて太りそうで怖い…!」
このように思いますよね。
たしかに、今まで少なくしていた食事をいきなり増やすなんて、どうしても抵抗があるかもしません。
ですが、過度なダイエットで起こってしまった過食を改善するためには、一時的に体重が増えてでも食事量を増やすしか方法はありません。
過食しているからと食事をおろそかにすると、エネルギー不足が強くなり過食がさらに悪化してしまいます。
いきなり最低量を目指さなくてもいいので、少しずつ食事量を増やしていってみてくださいね。
心の問題を解消するポイント4つ
次に、過食の根本原因となる心の問題を解消するためのポイントについて解説していきます。
心の問題を解消するのは難しいイメージですが、少しずつ考え方を変えていくことで、かなり過食も落ちつきやすくなるので、ぜひ意識してみてくださいね。
1.過食を受け入れる
痩せたいから過食を治そう!と息込むのではなく、「過食は体にとって必要だから起こっていることなんだ」と受け入れることが大事です。
過食を受け入れて理解していくと、過食が起こった時に「自分の心か体に何か負担があったんだな」と冷静に考えることができるので、過食してしまっても焦らずに対処できるようになりますよ。
まずは過食を受け入れて、過食について正しく理解するようにしましょう。
2.自分の気持ちを言語化する
自分の気持ちを言語化することで、自分が何に対して不安やモヤモヤを抱えているのかがわかります。
まずは、信頼できる人に自分の正直な気持ちを話して言語化してみましょう。
ポイントは、余計なアドバイスをせずにただ聞いてくれる人に話すことです。
話を聞いてくれる人がいない場合は、心理カウンセラーや専門家に頼ったり、紙やスマホのアプリに書き出すのでも良いので、とにかく自分の気持ちを言語化してみましょう。
言語化することで自分の気持ちがわかると、気持ちもスッキリするし、この先どう対処していくべきかもハッキリしやすくなりますよ。
3.思考を変える
心の問題で過食してしまう人の中には、自分の思っている事を言えなかったり、周りに気を使い過ぎてしまう人が多い印象です。
そんな人たちが、少しでも不安やモヤモヤを減らすために、思考を変えるポイントについて紹介していきます。
現在の自分に意識を向ける
過去の後悔や未来への不安を考えるのではなく、今の自分に意識を向けるようにしましょう。
残念ながら、過去にあったことは変えられませんし、起こるか起こらないかわからない未来に不安を持つと、今を楽しむことができなくなってしまいます。
過去と未来に囚われて今を楽しめないなんて、すごくもったいないですよね。
例えば、この先痩せられるだろうか…と未来に不安を抱くのではなく、今の自分の健康のためにバランス良く食べてみよう!など、現在の自分がどうすれば心地よく生きられるかにフォーカスするようにしてみましょう。
自分の軸を持つ
周りの反応をうかがうのではなく、自分がどうしたいのかに目を向けるようにしましょう。
周りの目を気にする気持ちもわかりますが、周りを気にしすぎると自分が疲れてしまいますよね。
例えば、家族がイライラしていたとしたら、何かしちゃったのかな…と思うかもしれません。
そんな時は、イライラしているのは家族であり、わたし自身に問題があるわけではない、と割り切ってほっとくんです。
自分の軸を持つことで他人に振り回されることも減りますよ。
他人の評価を気にしない
他人の評価はあくまで「他人が決めた評価」であり「あなた自身の価値」ではありません。
筆者が学生の頃、「その脚の太さでよく短いパンツが履けるよね」と知らない人に言われたことがありました。
それを聞いてショックを受けて、もっと痩せなきゃ!とダイエットをやめられない思考に変わっていきました。
今だからわかるのですが、それは他人が勝手に決めた評価なので、受け入れて傷つく必要はありません。
他人の評価はあくまで「その人の考え方」と割り切ることができると、生きやすくなりますよ。
期待値を下げる
自分や他人に期待することで、期待から外れてしまうとガッカリしてしまい、過食につながることがあります。
最初から自分や他人への期待値を下げておくと、無駄にガッカリしてモヤモヤすることが減りますよ。
例)子供がごはんを残さずに食べてほしいな→残した時にガッカリするので、残すだろうな、と期待しないでおく
今日は家の中を全部掃除できたらいいな→忙しくて全部は無理かもしれないから、少し掃除できただけでも良しとしよう など
他人や自分への期待が減ることで、余計に心が消耗せずにメンタルが安定しやすくなるので、ぜひ意識してみてくださいね。
4.ダイエットへの考え方を見直す
体重や体形への執着が抜けなくて過食に悩んでいる場合は、ダイエットの考え方を一度見直してみましょう。
ダイエットへの考え方を見直すためのポイントについて解説していきます。
痩せたい理由を思い返す
まずは、あなたが痩せたいと思った理由を一度思い返して見てください。
痩せたい理由を思い返し深堀りしていくことで、あなたにとって本当にダイエットは必要なのか考え直すことができますよ。
例)痩せて綺麗になりたい→綺麗になりたい理由は旦那に褒められたいから→モデルのように痩せていないと本当に綺麗にはなれない?→メイクやヘアスタイルの工夫でも綺麗になれる→そこまで極端に痩せる必要はない!
このように、痩せたい理由を深堀りすると、必ず痩せなきゃいけない!という思考を手放せるかもしれません。
痩せたい理由と合わせて、以下の事もいっしょに考えてみましょう。
・自分の叶えたい目的が痩せることにすり替わっていないか
例)お洒落を楽しみたいから痩せたい!ダイエットにひたすら打ち込む→5kg痩せてうれしい!でも、もっと痩せたいからダイエットをさらに頑張ろう!
※着目ポイント→この例だと、お洒落を楽しみたいという本来の目的を忘れて、痩せることが目的にすり替わってしまっています。
・痩せれば自分の不安や悩みが解消すると思っていないか
例)太っていて周りになじめない自分が嫌だけど、痩せさえすれば周りの人とも打ち解けやすくなるはず!とにかく痩せよう!
※着目ポイント→この例だと「周りになじめない自分」という悩みを置き去りにして、痩せれば悩みが解消すると思い込んでしまっています。
あなたには当てはまりそうですか?
もし当てはまるのなら、自分の悩みや叶えたいことは、本当に痩せなければ叶えられないことなのか、もう一度じっくり考えてみてくださいね。
ダイエット以外のことに意識を向ける
痩せたい気持ちが強すぎて過食している場合は、いきなり痩せたい気持ちを否定しなくても良いので、少しずつダイエット以外のことに意識を向けるようにしましょう。
ダイエット以外のことに意識を向ける方法
・体重を測るのをやめる
・ケーキやラーメンなど特定の食べ物を禁止するのをやめる
・ダイエット以外に夢中になれることをする
例)読書、軽い運動、ヨガ、瞑想、映画鑑賞、土いじり、など
・SNSやテレビのダイエット情報をなるべく見ない など
ダイエットのことを考える時間を少しずつ減らしていくことで、過食が落ち着いていく可能性も十分ありますよ。
過食の悪化要因を改善する
過食の悪化要因とは、過食をさらにひどくしてしまう要因のことを指します。
過食の悪化要因は、その日あった出来事や環境の変化など様々で、根本的な原因を改善するのももちろん大切ですが、先に悪化要因を取り除いておくことも重要です。
なぜなら、過食の悪化要因があると、過食がさらにひどくなってしまうことが多いからです。
イメージがわきにくいかもしれないので、こちらの例をご覧ください。
例)Aさんはいつも過食を週に1回していました。Aさんは、今週は仕事が忙しく、いつもより睡眠時間が短くなってしまいました。睡眠不足で食欲がいつも以上に強くなり、過食回数が週に1回から週に3回に増えてしまって、私はどうせ痩せれないんだと自己嫌悪に陥ってしまいます。自己嫌悪に陥ることで気持ちも沈み、過食克服を諦めてしまい、過食回数がさらに増えてしまうという負のループに。
この例の場合は、悪化要因は睡眠不足です。
このように、悪化要因により過食がひどくなってしまうと「過食が増えた」という点にどうしても目が向いてしまいます。
そうすると、過食に対するストレスや不安が強くなり、過食の改善が難しくなってしまう場合があります。
過食が悪化しないようにするためにも、根本原因の改善の前に悪化要因も意識して取り除くことが、スムーズに過食を改善するためにも大切なのです。
過食を悪化させる要因と対策
過食の悪化要因は人によって違うので、過食の悪化要因を見つけるためにも、日々自分の心と体の状態を観察するように意識しましょう。
過食を悪化させる要因はたくさんありますが、特に影響しやすいものをいくつか解説していきます。
過食を悪化させる要因①睡眠不足
睡眠不足は食欲を落ち着かせるホルモンを減らし、食欲を強めるホルモンを増やしてしまうので過食を悪化させます。
イライラしやすくなったりメンタルも不安定になるので心の問題も悪化させやすいです。
対策:睡眠時間の確保(7時間以上寝る)、睡眠の質を上げる(湯船に浸かる、朝に散歩する、寝る前のスマホを控える)
過食を悪化させる要因②疲労
仕事や育児・介護などにより疲労感が強いと、冷静な判断も出来なくなり過食しやすくなります。
ずっと何かを考えていたりSNSを見たりしていると、脳の疲労にもつながるので注意が必要です。
対策:スマホを見ない時間を作る、仮眠をとる、家事や仕事の前に横になる時間を作る
過食を悪化させる要因③低血糖
血糖値が必要以上に下がり過ぎることを低血糖と言います。
低血糖になると、午前中や夕方に低血糖症状により食欲が強くなってしまい、余計過食を悪化させてしまうことがあります。
対策:間食をとる(はちみつやmctオイルスプーン1杯分、おにぎりや果物など)
低血糖対策についてはこちらで詳しく解説しています。リンク
過食を悪化させる要因④生理前・生理中
生理前や生理中は、ホルモンバランスの崩れによりいつも以上に食欲が増しやすくなっています。
生理前・生理中の食欲には、鉄不足も大きく関わっているため、鉄を不足させないように意識することが重要です。
対策:鉄が豊富な食材を食べる(レバー、赤身肉、青魚、ほうれん草など)
生理前・生理中のダイエットについてはこちらで詳しく解説しています。リンク
過食を悪化させる要因⑤環境の変化
転職・引っ越し・結婚など、環境の変化により過食が悪化する場合もあります。
新しい環境にいきなりなじむのは大変ですから、無理をしないように意識して過ごしましょう。
対策:家事などで手を抜けることは手を抜く、ホッとする時間を意識的に作る(一人時間を作る、ティータイムを作る、読書やテレビ鑑賞をするなど)
過食を悪化させる要因⑥体調不良
風邪や花粉症・鼻炎などの体調不良も、実は過食を悪化させる要因です。
少しの体調不良くらい別に平気!と思わずに、過食を悪化させないためにも早めに対処していきましょう。
対策:早めの病院受診、いつもより早く寝る、運動を控える、消化に良いものを食べる
過食を悪化させる要因⑦うつ
過食と同時にうつ病が併発している場合も多くあります。
明らかに不安が強すぎる場合や気分が沈んでいる場合は、無理をせずに早めに病院を受診するようにしましょう。
対策:精神科・心療内科受診、専門家に頼る、信頼できる人に自分の心の状態を話す
過食してしまった時に意識したいポイント3つ
過食してしまった時に、特に意識したいポイントを3つ紹介していきます。
過食して焦りそうになったら、ぜひ思い出して実行してみてくださいね。
食べ過ぎてしまった自分を責めない
食べ過ぎてしまった自分を決して責めないようにしてください。
心か体になにか問題があったんだな、と割り切って自分に優しくしましょう。
お風呂にゆっくり浸かるとか、好きな動画を見るとか、リラックスできることをして自分を労わってくださいね。
自分を労わった方が、自分を責めて過食を繰り返してしまう負のループから抜け出せますよ。
過食した次の食事を可能な範囲でしっかり食べる
過食したからといって食事を無理やり抜いたりせず、可能な範囲で主食・主菜・副菜・汁物を食べるようにしましょう。
可能な範囲で3食しっかりと食べて、栄養をしっかり補給することで、過食も落ち着きやすくなりますよ。
過食後の味覚をリセットするために、果物や生野菜など自然に近い食べ物を食べるのもおすすめです。
落ち着いたら、なぜ過食が起こったのか振り返る
気持ちが落ち着いたらで良いので、なぜ自分がその日に過食をしたのかを振り返ってみましょう。
例えば、過食した日は上司にキツく注意された日だったとか、何かしら過食をひどくした要因があったかもしれません。
過食をひどくした要因がわかると、自分はこういう日は過食しやすいんだなと理解して対策を考えることができます。
毎日日記をつけたり、その日の体調や出来事をレコーディングしておくのもおすすめです。
過食は少しずつ良くなっていく!焦らずに小さな改善に目を向けよう!
過食がどれくらいで落ち着くかは個人差があり、どれくらいで治るかははっきりしません。
過食の期間が長ければ長いほど、治るのに時間がかかると思った方が良いでしょう。
また、過食は一気に良くなることはなく過食の量や頻度が少しずつ減り、徐々に良くなっていくので、すぐに結果が出ないからとあきらめないでくださいね。
できる限り焦らずに、小さな良くなったことを意識していくと、過食は少しずつ落ち着いていきます。
小さな良くなったことは、週に5回過食していたのが3回になった、今日はコンビニで食べ物を買わずに帰れた、などなんでもOKです。
せっかく良くなっているのに、焦って食事を抜いたり、頻度が減っているのに過食が良くなっていないと思い込んで落ち込むと、過食が余計悪化する可能性がありますよ。
とにかくどんなに小さなことでも良いので、過食に向き合っている自分を褒めてあげてくださいね。
まとめ
過食を改善するためには、小手先の対策をするのではなく、根本的な原因と過食をひどくしてしまう要因を見つけて改善していくことが大切です。
まずは、過食を受け入れることから始めて、少しずつできることからやっていきましょう。
すでにこの記事を読んで、過食に真剣に向き合おうとしているあなたならきっと大丈夫。
過食と上手に付き合いながら、ゆっくり焦らずにやっていきましょうね。
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