毎年ダイエットを決意するのに、続かなかったり、やせてもリバウンドしたり。痩せてる人のSNSを見ては「私はもう一生、ぽっちゃり体型なの?」と悲観的になっていませんか?
子供の頃からぽっちゃり女子で、痩せてる自分の姿が想像できない方もいるかもしれません。そんな方はぜひ、この記事を参考にダイエットに取り組んでみてください。
残念ながら即効性をお求めの方に向けた記事ではありませんが、確実にダイエットに成功し、万年ぽっちゃり体型から卒業できますよ。
ぽっちゃりの原因
ぽっちゃり体型には必ず原因があります。例えばこんな感じです。
- 食べているものを把握していない
- 睡眠リズムの乱れ
- 運動量が少ない
- ダイエットをイベント化している
万年ぽっちゃり女子や、万年ダイエッターの中には「水を飲んでも太る」なんて言う人もいますが、そんなことはありませんし、体重が増えたとしても脂肪が増えているわけではありません。
「食べていないのに痩せない」という人にはかならず原因があります。あなたはどの原因が当てはまりそうですか?チェックしながら読んでみてください。
①食べているものを把握していない
ぽっちゃりの原因1つ目は、食べているものを把握していないことです。
「食べていないのに痩せない」という人の中には
- 本当に食べていないのに痩せない
- 無自覚で食べているが、食べていないと思っている
の2タイプがあり、ぽっちゃり体型で痩せたいと思っている人の多くは後者ではないでしょうか。
あなたは1日のうち、どんなものをどれだけ食べているか、把握していますか?
食べていないつもりでも、摂取カロリーが消費カロリーよりも少なくならないかぎり、痩せることはありません。
痩せたいのであれば、摂取カロリーの目安は1日あたり、体重×27kcalです。具体的には
- 体重60㎏×27=1620kcal
- 体重70㎏×27=1890kcal
となります。
数字だけ見てもピンとこない方が多いと思いますので、以下の献立例を参照してください。


この画像を見て、意外と多いと感じる方もいれば、少ないと感じる方もいると思います。
ここでひとつ気を付けたいのは、食事の内容です。紹介した画像の献立は、和食中心で栄養バランスがとれた内容となっています。
一方、ファストフード店で
- てりやきバーガー
- ポテトLサイズ
- コカ・コーラLサイズ
を食べると、これだけでおよそ900kcalとなり、2食で1800kcalになります。

食べているものを把握していないと、高カロリーな食事ばかりを無意識でとっているかもしれません。
また食事は気を付けていても、意外と見落としがちなのが甘い飲み物。飲み物はお腹にたまらないうえ、ごくごくと飲めてしまうので、気づかないうちにとんでもない量の砂糖をとっている可能性があります。
ジュースやスポーツドリンクなどに含まれる砂糖は吸収されやすく、血糖値が急上昇するため、血糖値を下げるインスリンが出すぎてうまく働けなくなります。

血糖値が不安定だと、インスリンの作用で脂肪を溜め込みやすくなる、ドカ食いにつながる、といったことにつながります。
飲み物のほかにも気を付けたいのは、調味料や調理油。カロリー目安は以下のとおりです(すべて大さじ1あたり)。
- マヨネーズ:80kcal
- ドレッシング:50~70kcal
- バター:86kcal
- ジャム:40~60kcal
- はちみつ:70kcal
- 調理油:100~110kcal
「食パンにバターとジャムをたっぷり塗る」「ヨーグルトにはちみつをたっぷりかける」「サラダにドレッシングやマヨネーズをかけて食べる」「油を使った料理が多い」というのは、万年ぽっちゃり体型さんにあるあるです。
食材に気を付けていても、調味料や調理油でカロリーをとっていたら、カロリーオーバーは避けられず、いつまでもぽっちゃり体型から卒業できません。
食べているものを把握していないからといって、全員がぽっちゃり体型というわけではなく、ほっそり体型の人もいます。ですが、あなたがもし「食べていないのにぽっちゃり体型から卒業できない」とお悩みであれば、無意識に摂取カロリーをとりすぎている可能性があります。
②睡眠リズムの乱れ
ぽっちゃりの原因2つ目は、睡眠リズムの乱れです。
「SNSでダイエット情報を見て、気づけば夜中の2時」
「夜寝るのが遅く、朝はギリギリに起きて朝食もとらない」
「休みの日は昼まで寝て、食事は2食」
など、心当たりがある方もいるのではないでしょうか。
実は睡眠不足やリズムが乱れると、太りやすくなるんです。
睡眠不足がダイエットに及ぼす影響には、このようなものがあります。
- 食欲抑制ホルモン「レプチン」が減り、食欲増進ホルモン「グレリン」が増える
- 幸せホルモン「セロトニン」が減る
- 成長ホルモンが不足する
- 日中の活動が低下
- 血糖値が変動しやすい
- 自律神経のバランスが崩れ、交感神経が優位になる
- 判断力・意志力が低下する
睡眠不足はホルモンや自律神経のバランスを崩し、血糖値も不安定になります。これらは食欲のコントロールを難しくするため、カロリーオーバーにつながります。
睡眠が足りていない状態は体にとってストレスなので、判断力や意志力が低下することでドカ食いしやすくなります。
自律神経バランスの崩れや日中の活動低下は、消費カロリーの減少にもつながります(次の章で詳しく解説します)。
食事を気を付けて運動もしているのに、ぽっちゃり体型から抜け出せない・・・そんな方は、睡眠を見直してみてください。
③運動量が少ない
ぽっちゃりの原因3つ目は、運動量が少ないことです。
毎日何時間も運動しないと痩せない、というわけではありませんが、運動量が極端に少ないとやせにくくなります。
運動量が少ないと、自律神経のバランスが崩れます。自律神経とは交感神経と副交感神経からなり、意思とは無関係に体内環境を保つ神経の働きをいいます。自律神経はよく車に例えられ、交感神経はアクセル、副交感神経はブレーキのイメージです。
運動量が少ないと、自律神経のうち副交感神経の働きが優位になり、交感神経の働きが弱くなります。このように自律神経のバランスが崩れると、内臓がしっかり働くことができなくなります。
ダイエットにおいて、摂取カロリーと消費カロリーのバランスが大切であることは、ご存じの方が多いでしょう。消費カロリーというと、有酸素運動をしたり、筋トレをして基礎代謝をあげることが大切、と思っている方もいるかもしれません。
しかし消費カロリーのうち身体活動に伴うエネルギー消費はおよそ3割で、基礎代謝が6割を占めています。
また基礎代謝のうち筋肉が占める割合はおよそ2割で、そのほかは脳や内臓が消費するエネルギーです。つまり、自律神経のバランスが崩れていると、内臓がうまく働かないため、消費カロリーが減るということです。

ただ「消費カロリーのほとんどは基礎代謝だから、運動はしなくてもいい」というわけではありません。
運動には消費カロリーアップだけでなく
- 自律神経バランスを整える
- 睡眠の質が向上する
- 体力が向上する
- メンタルが安定しやすい
といった、さまざまなメリットがあります。
厚生労働省によると、日常生活における歩数の目標値は男性で9200歩、女性で8300歩です。歩くペースによって変わりますが、およそ10分歩くと1000歩のため、目標歩数を達成するためには、1時間半前後のウォーキングが必要ということになります。
しかし特別な運動をしていなくても、痩せている人はたくさんいます。そういった方の多くは、日常生活の中でちょこちょこ動いていることが多いのです。
- エスカレーターではなく階段を使う
- 近場は車を使わず、自転車や歩きで移動する
- 家の中でこまめに動いている
一方、万年ぽっちゃり体型で悩む方は
- エスカレーター・エレベーターを使う
- 近場でも車移動
- ソファやこたつでゴロゴロしている
という生活をしていることが多いです。
このような生活習慣が身についていると、運動を始めるにもおっくうになりますよね。結果、ぽっちゃり体型から卒業できないということになります。
④ダイエットをイベント化している
ぽっちゃりの原因4つ目は、ダイエットをイベント化していることです。
テレビや雑誌、インターネットには、常にいろいろなダイエット方法が紹介されています。
- 決まった食材だけを食べる(朝バナナダイエット、プロテインダイエット)
- 特定の栄養素だけを減らす・避ける(糖質制限、脂質制限、高たんぱく食)
- 部分痩せをうたう運動
こういった目を引くダイエット情報を見ると「これさえすれば私でも痩せられる」と、つい飛びつきたくなる気持ちはわかります。
紹介されるすべてのダイエット方法が間違っている、というわけではありませんが、その多くは長く続けることが難しいものです。
一時的に続けて痩せたとしても、続けられなければリバウンドします。特に決まった食材だけを食べたり、特定の栄養素を制限していた場合は、反動でたくさん食べすぎることも。ダイエット前よりも太ってしまう人も少なくありません。
体にはホメオスタシスという働きが備わっていて、今の状態を保とうとします。夏でも冬でも同じ体温を保てるのは、ホメオスタシスのおかげなのです。
これは体重にもいえることで、短期間で大幅に体重が減ると、元の体重に戻ろうとします。
1ヶ月で体重が5%以上減ると、ホメオスタシスが働くと言われています。これは体重60㎏の人で3㎏、体重70㎏の人で3.5㎏の減量です。
SNSでは「3ヶ月で10㎏痩せた!」なんて情報も見かけますが、短期間の大幅減量はリバウンドのリスクが高いです。ダイエットをイベント化してしまうと、今よりもぽっちゃりが加速するかもしれません。
以上、万年ぽっちゃり体型の原因を4つ紹介しました。
万年ぽっちゃり体型でも成功するダイエット4ステップ
ここからは、ぽっちゃり体型さんがダイエットに成功するための4ステップを具体的に解説します。
- 食事を記録する
- 睡眠リズムを整える
- 運動をする
- 心の状態を整える
- 仲間や応援してくれる人を見つける
①食事を記録する
ぽっちゃり体型でも成功するダイエット・ステップ1は、食事を記録することです。
以前、食べたものを記録するだけ、という「レコーディングダイエット」が流行し、テレビや雑誌でも取り上げられていました。
何気なく口にしている飲み物や食べ物すべてを記録してみると、カロリーオーバーになっていることが多いです。
記録の方法は何でもいいです。
- ノートに手書きする
- スマホのメモ機能などを使う
- 食事記録アプリを使う
ノートやスマホにメモする場合は、ざっくりでも良いので自分でカロリー計算をすると、より詳しく把握できます。
カロリー計算は面倒、という方は食事記録アプリが便利です。アプリも色々な種類があり、それぞれ特徴がありますので、自分にあったものを使ってみてください。
食事を記録していくと、何気なく食べることが減ったり、「記録が面倒だから」と間食が減ることもありますよ。
②睡眠リズムを整える
ぽっちゃり体型でも成功するダイエット・ステップ2は、睡眠リズムを整えることです。
原因のところで解説したように、睡眠不足やリズムの乱れは、食欲を乱して痩せにくくします。
睡眠リズムを整えるためのポイントとしては以下の5つです。
- 7時間以上、横になって目をつぶる
- 朝起きる時間は一定にする
- 午前中は朝日を浴びて体を動かす
- 15時以降にカフェインを摂らない
- 寝る前1時間はスマホやPCを使わない
睡眠時間を確保するとともに、睡眠の質をあげることが大切です。睡眠の質は寝る前の行動だけでなく、朝の過ごし方にも左右されます。
いきなり全部を意識するのは難しいので、まずはできそうなものから1つ、始めてみましょう。
③運動をする
ぽっちゃり体型でも成功するダイエット・ステップ3は、運動です。
適度な運動は消費カロリーアップだけではなく、自律神経のバランスを整えたり、メンタルも安定させます。前述した睡眠の質向上のためにも、運動は大切です。
歩数としては、男性は8000歩、女性は6000歩以上を目指したいところですが、これまで運動習慣がなかった方は難しいでしょう。
まずは今の歩数を把握し、「今の歩数+1割」から、徐々に歩数を増やしていきましょう。
とはいえ「小さい子どもがいて、外に出られない」「忙しくて歩く時間がとれない」という方もいるでしょう。そんな方は、家の中でこまめに動く、座る時間を減らす、ながら運動など、「ちりつも」で運動量を増やしましょう。
ここで、よく聞かれる「有酸素運動と筋トレ、どっちがいいの?」という疑問にお答えします。
筋トレは「筋肉を増やす=増量」であり、ぽっちゃり体型卒業のためには「脂肪を減らす=減量」が必要です。脂肪を減らすためには、まずはウォーキングなど軽い有酸素運動から始めるのが良いでしょう。
また筋トレで筋肉を増やすのは簡単ではなく、筋肉が1㎏増えたとしても基礎代謝は13kcalしか上がりません。
ぽっちゃり体型を脱するために運動するなら、有酸素運動のほうがおすすめです。
④仲間や応援してくれる人を見つける
ぽっちゃり体型でも成功するダイエット・ステップ4は、仲間や応援してくれる人を見つけることです。
ダイエットは大きなことに短期間取り組むより、小さなことでも長く継続するほうが成功します。
「バランスの良い食事」「適度な運動」「睡眠を整える」といったことに取り組むと、すぐに結果にはつながりにくく、体重減少という目に見える効果が出る前に時間がかかることが多いです。
そろそろ体重が減り始めるというタイミングで、「3ヶ月で10㎏痩せる!」なんて方法を見つけて飛びついてしまうと、それまで積み重ねた良い習慣が崩れてしまいます。
そのため正しいダイエット方法を継続するためには、同じ方法で取り組む仲間や、応援し客観的に見てくれる人がいると、心強いです。
SNSやジムで仲間を見つける、正しい知識を持った指導者に頼るなど、一人でやらないことも成功の秘訣です。
以上、ぽっちゃり体型でも成功するダイエット方法4ステップでした。
万年ぽっちゃり女子でも正しくダイエットすれば成功する
万年ぽっちゃり体型で「私は一生痩せられない」と思っている方もいるかもしれません。これまで色々なダイエットに挑戦しては、リバウンドしてきた方もいるでしょう。
ですが、それは正しい方法で継続しなかっただけかもしれません。
正しい方法とは、心と体が健康になる・健康を維持できる方法です。食事や運動、睡眠、ストレス管理など、当たり前のようなことをコツコツと続けることが、ダイエット成功への近道なんです。
まとめ
万年ぽっちゃり体型だけど、今年こそ痩せたい!という方に向けて、ぽっちゃりの原因と成功するダイエット方法を紹介しました。
太る、痩せられないのには必ず原因があり、その原因を解消しなければ一生ぽっちゃりから卒業できません。
原因は一つとは限りませんが、まずは取り組みやすいものを一つ見つけて、始めてみてください。
ダイエットに抜け道はありません。ぽっちゃり体型卒業のために、正しい方法をコツコツと続けてみてくださいね。
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